表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Re:Genesis  作者: 森陰 五十鈴
六花とけて、君よ来い
40/40

29. March

 今日、村を新たに旅立ってから、はじめて人間を見つけました。

 まだ小さな男の子でした。

 お母さんにべったりで、とても独り立ちなんてできそうにない――そんな小さな子どもでした。


 父さんと母さんと一緒に暮らしていたときのことを思い出します。

 私たちもあんな時期がありました。

 今となっては、宝物のような思い出です。


 あの子にも、いつかきっと、別れの時が来る。私たちが、母さんと別れたときのように。

 いつまでも来ることがないように、と願っても、どうしてもその日は訪れるんだよね。

 そんなときに、私たちがあの子を迎え入れられてあげられればな、と思いました。


 結局、ただ会うだけじゃ物足りないのだと思い知らされました。

 この滅びた世界で、私たちはきっと身を寄せ合わないと生きていけないから。だから、おせっかいでも手を差し伸べてしまうのだと思います。


 傲慢なのかな。


 迷ってしまうことはありますが、私たちは私たちのやりたいようにやると決めました。

 だって、新しい世界を作るのは私たちなんだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ