獣ダンジョンのロック鳥2
「おいおい、あんな岩を上空から落とされるのか!?」
3体のロック鳥がそれぞれ、人間一人分ほどの大きさの岩を両足に掴んで上空に近づいてくる。
ユリアンネの光魔法≪照明≫のおかげである程度は見えているが、これが焚き火の灯りだけであれば知らず知らずの間に被害を受けるところである。
「そんなの、このカイトシールドでも防げないぞ」
シミリートの嘆きをよそに、ユリアンネが少し考えてから、再び≪氷壁≫を発動する。
「うん?天井ではあるが、斜めにしたのか。なるほど」
サンダーは意図が分かってくれたようである。
そしてロック鳥が上空から仲間たちや料理をしていた焚き火などの周りをめがけて、抱えていた石を落としてくるが、その≪氷壁≫にはばまれる。そしてその斜めにそって地面まで落ちていく。
「なるほどね、平らな屋根にするとそこに積もっていったのかもね」
カミラも理解したと頷いてくる。
「で、私たちは氷の小屋に籠った感じだけれど、これからどうするの?」
「この感じだと、ユリが天井の壁をさらに強化してくれたら食事や睡眠もできそうだけど」
「確かに攻撃するとしても、ユリやテアの魔法が中心になるよな。そうなると、この3階の魔物も増えていた場合、困るよな」
「でも、この階層の地形は山岳地帯よね。逃げるにも場所が少ないわよ」
「せっかくの飯も冷めるし、まずは食べながら考えようぜ」
ヨルクの発言に、皆もロック鳥の方向を確認しながら頷いて焚き火の周りに座り出す。
「あいつらも諦めないね。あの石、何度目かな」
斜めにした氷の天井の上を都度転がり落ちて行く岩。落下の衝撃で天井が脆くなる心配もあるので、重ねて発動して強化は行なっておく。




