獣ダンジョンの中層3
「なんとかここまでたどり着いたけれど……」
あたりもほぼ暗くなっている時間帯ではあるが、なんとか目標にしていた岩山にたどり着いた一行。
ここに来るまでに倒した狼の数もそれなりの量である。解体する余力もないので死体はそのまま魔法の袋に収納している。
「で、やはり階段は降りてみるのか?」
「そうね、まずは様子を見ましょうか」
想定通り岩山には下に降りる階段があったので、降りてみる。
「これは山岳地帯なのか?」
「そんな感じね。どちらで野営をした方が良いかしらね」
「ここの魔物は分からないが、狼は面倒だから、こっちで考えようぜ」
「地龍ドレイクとかならば≪石壁≫は有効だったけれど、何が来るのやら」
襲ってくる魔物が想像できないので、まずは壁を斜面の上と下の2方向だけ作成し、山道である前後2方向は何かあっても逃げ場を残すようにしておく。
「狼の肉よりは角兎の肉が良いな」
ヨルクの希望に他の仲間たちも同意するので、カミラとドロテアが手伝いながらジーモントがスープと焼肉の用意を始める。
その焚き火の灯りと、ユリアンネが生成した水を使って、ヨルクは皆の武器の手入れを行う。
「結構な数を狩ったから、それなりに痛むよな……」
「単なる木製のカイトシールド。兎や狼だから何とかなっているけれど、魔物のランクがこれ以上になると厳しそうだな」
「それにしても、3階の魔物は何だろうな?1階と2階はすぐに襲って来たのに」
「シミ!余計なことを言うと……」
その言葉を言い終わる前に、何か気配がする。
「あっちよ!」




