獣ダンジョンへ
「なるほど。どうせ攻略しなければならないダンジョンがもう一つあるよな」
シミリートが虫ダンジョンではなく獣ダンジョンに行くと宣言したが、納得するサンダー。
「でも、獣ダンジョンで入手した肉を持って王都に帰られないじゃないか?」
「そうなんだが、そもそも俺たち、食える獣が出るのかも知らないだろう?虫ダンジョンは全然情報がなかったし、獣ダンジョンも角兎と狼しか知らないだろう?」
「……」
「そう。だから、新しい武器の練習を兼ねて、まずは獣ダンジョンに行って、それから出来上がった盾を持ってもう一度ジャイアントスコーピオン討伐に行けば良いだろう?」
何となく肉の件では納得できないが、まぁ悪くない選択肢であるとヨルクが黙ったので、ジーモントたちも言うことはない。
「ま、決定ならば良いけれどね」
男性陣と違った部屋だったので、夕食で合流した際に聞いた女性陣も否定は無い。
「で、角兎だけならって誰が言った?」
「くそ!多すぎだろう!」
「まぁ、街道付近でもいっぱい居るコイツらをわざわざダンジョンまで来て狩る奴はいないよな。こんなに溢れそうなんて!」
到着早々に愚痴が出てしまうほど、ダンジョン1階の草原のあちこちに居た角兎。
しかも街道付近にいるものに比べて、やたらと攻撃的な角兎が多方向からやってくるのである。
「ま、ある意味でジャイアントスコーピオンと同じか」
「ま、慣れていないカイトシールドの練習とするか」
ジーモントとサンダーが練習するのを邪魔しないように、他の仲間たちは離れたところに移動するが、そのどちらにも終わりがないと思えるほど連続して襲いかかってくる角兎。




