不死ダンジョンの苦労3
「じゃあ、マミーを蹴散らして先を進もう。終わりももうすぐかもしれないぞ」
確かに、このダンジョンは階層と呼べる明確な区切り、階段などがなかった。
しかし遭遇する魔物が、Eランクのスケルトン、Dランクのゾンビ、そしてCランクのマミーになったので、3階相当に来ているのだと思われる。
そのマミーの数も多くないのであれば、この3階が最終階層である期待が持てる。
「これで終わりか?」
「そんな感じね」
何度かマミーの集団を倒した後にたどり着いた大きな部屋。
そこにいたマミーも倒して一息をついたところである。
「ほら、ここに大きなダンジョンコアが」
「俺たちもコアを見慣れるくらいにベテラン冒険者になったということか」
「ずっとトリアンダンジョンのみだったら見ることは無かったでしょうけれどね。何階まであるのかも分かっていないらしいし」
「そういう意味では、なおさら旅をして良かったな」
「結局、見つかった宝箱は少なかったな」
「でも、今そこで見つけた魔導書はユリが驚くくらいだから価値があるのでしょう?」
「そうね。これはとても興味深いわね」
今まで入手して来た魔導書は、魔術語以外の解説は現代の言葉で書かれていたのだが、この最奥で見つけた魔導書に現代語は使われていない。解説であるはずの場所も魔術語と呼ばれる文字が使われている。
魔術語が昔この世界にあった古代の言葉であるという話を聞いたことがあるが、その証拠になるのかもしれない。王国魔術師団のニキアスなら分かるのであろうか。
「ユリ、何か嬉しそうだな」
「あら、ヨルクもそう見えるわよ」
「あぁ、ユリが特殊効果ありと確認してくれた槍斧を街で鑑定するのが楽しみだからな」




