北方の不死ダンジョン探索2
「なぁ、あれって!」
しばらくダンジョンの中を進み、通路そして部屋で魔物を倒していた仲間たち。
昨夜のように溢れるような量ではないが、通常のダンジョンよりかなり多いくらい魔物遭遇頻度であったが、すべてスケルトンであった。
しかし、次に見えたのは骸骨ではなかった。
「うわ!この距離でも臭ってくる気がする」
腐肉とも言われるゾンビである。
「しかも、次々と後ろに控えているんじゃないか、あれ!」
「ユリ、頼む!」
正直なところ、ゾンビに対して近接武器で攻撃したくないのは、誰もが同じ気持ちである。
後ろにも数多くいるのが見えたので、自身の最大攻撃力である王級火魔法の≪炎槍≫を発動するユリアンネ。
「うぉ、流石!」
遠くで燃えて倒れていくのが、着火した炎の明かりでも見えるが、それでもその奥から次々とやってくる気配がする。
ある程度はこちらに進んで来たのを確認してから、2度3度と≪炎槍≫を発動するが、それでもまだ後ろから来ているのが見える。
「ユリ、いったん下がろう」
「そうね……」
ユリアンネとしても王級魔法の乱発はできないし、すでにある程度はダンジョンを潜っているところで何かあったら危険である。
「それに、こんな息苦しいところであの臭いやつを相手したくないし、な」
シミリートがおどけながら仲間に言い、それに仲間たちも同意する。
「ユリ、≪洗浄≫を多発する魔力を残しておいてね」
「それは大事!」
まだ笑う余裕が仲間にあることを確認した上で、ダンジョンの入口まで戻る。




