北方の不死ダンジョン3
「もう良い加減にして欲しいよな」
夜中から続く、ダンジョンから溢れたスケルトンへの対応に疲れたシミリートの発言である。
彼だけでなく他の仲間達からもぼやきが聞こえてくる。
「もう少しで夜が明けるわ。何か状況が変わるかも」
「確かに、日中にはこの辺りでこいつらを見なかったよな。朝まで相手をしたら、そこから寝るとしよう。あと少し頑張ろうか!」
何も目標がないまま、強くもない魔物を延々と相手するというのは緊張感もなく、逆にミスをする可能性が高い。
「よし、いったんここで交代しよう」
何度目の交代か分からないが、早い段階で交代したあとは座り込んで休むようにしている。
ユリアンネとドロテアも≪土壁≫の補強以外では、≪炎壁≫を発動し続けて攻撃に参加しているが、何度も連発するほどではないので、片方は休憩するようにしている。
しかし、そこで寝られるほどの状況でもないので、微妙な疲労は溜まっている。
「お、明るくなって来たな」
「あと少しね」
推測通り、陽がのぼってしまえば追加のスケルトンは出てこない。
念のためにダンジョンの入口付近に≪土壁≫を追加して塞いでしまってから、休憩に入る。
「これって、魔物氾濫ってヤツなのかな」
「多分ね。普通はダンジョンから魔物は出てこられないから。普通の洞窟を巣にしている魔物なら外に出て来ることもあるけれど、この数は。それにここがダンジョンであることは間違いないみたいだし」
「タイミング良く俺たちが間に合ったというべきか?」
「もしかしたら今までも夜に溢れていても、周りに人もいないから朝になる前にダンジョンに戻っていたのかもね」
「アンデッドのダンジョンだったから、助かったのか……」




