北方の不死ダンジョン
「これね。ギルドの出張所のあともあるし」
ドロガンの街で教わった不死魔物のダンジョンの入口に到着するが、傷んだ小屋があるだけである。
「本当に誰も来ていなかったのね」
「途中に村もなさそうだったし、困ることはなかったのでしょうね」
「どれだけ深いかわからないし、ここでしっかり飯を食べて明朝に潜るとしようか」
すでに夕方であり、シミリートの提案を否定するものはいない。
「ま、気にする相手はせいぜい魔熊や魔狼くらいかな。どちらもDランク魔物だし、来ても返り討ちしてダンジョン内での食料にしようか」
軽口を叩きながら、街で仕入れた野菜も入れたスープを食べている一行。
夜になると、いつものように二人組での見張り交代を決めて眠りにつく。
「ユリ、どうした?ダンジョンの入口を睨みつけて」
「何か嫌な感じがするのよね」
「またそんなこと言って。俺も立派な大人だからお化け話では怖がらないぞ」
「……ほら、来た!」
「またまた……本当かよ!」
ダンジョン入口から溢れて来たのは骸骨。いま見えているのは数体だが、それより後ろにどのくらいいるのかが分からない。
「みんな、起きて!」
「ほら、起きろ!アンデッド!スケルトンだぞ!」
シミリートと2人で皆を起こしてまわりつつ、≪土壁≫を発動する。スケルトンが広がらないように発動しているため、まっすぐこちらの焚き火、野営場所に向かってくる。
「本当に溢れてくるとは、ね」
つい愚痴をこぼしてしまうが、行動範囲を狭めたところをまっすぐ向かってくるスケルトンに対して≪炎壁≫を発動するユリアンネ。




