近場の魔物村2
「丁寧なのはありがたいのですが、もう少し……」
移民のための廃村周りの狩りに時間をかけすぎると、冒険者ギルドの受付に微妙な顔をされてしまう。
「移民の中にも狩人がいたりしますので、彼らの獲物がなくなることも……」
「あ!そうですよね……」
「やってしまったな。これからは魔物だけに注力しようか」
「そうね。もし村人だけで無理でも、ここにいる鉄級の冒険者たちでも対応できるものは任せないとね」
自分たちでないと対応できないと言われている別の場所に向かうことに意識を切り替える。
「なるほど。これはちょっと大変かも」
街道からさらに離れた場所、それだけドラゴレシエ国民からも早々に放棄されていた少し不便な場所にある廃村。
人が付近に来なくなってから時間が経っているからか、ゴブリンではなくホブゴブリンやオークが拠点にしていた。
「これは経験の少ない鉄級冒険者には荷が重いか」
「でも、しょせんはDランク。俺たちの敵ではないさ」
「シミ、考えなしに無茶をするなら治療しないわよ」
「ユリ!そんなこと言わないで……」
いくら自分たちが強くなったと言っても、油断すれば怪我はするし、ヒヤリとすることもあり得る。
ユリアンネに釘を刺されたシミリートは、1人で突進することはせず、サンダーと一緒に戦馬に乗って廃村の入口付近の魔物から丁寧に対応を始める。
「大事なものは残していっていないだろうし、衛生面を考えるとアイツらが拠点にしていた建物は燃やすよな?」
「そうね。その方が良いわね」
その意味では火魔法も遠慮せずに発動できるので、火魔法の方が得意なドロテアも戦力として活躍することができている。




