出店開始3
「あら、このハンカチ、良いわね!」
「お目が高い。こちらは、東方にある風花の中つ国での技術、絞り染めを活用しているのですよ」
「なかなか珍しいわね」
本当はおしゃれな衣服を中心に商売をしたいゾフィであるが、戦争で疲弊したドラゴレシエ国では大きな贅沢品は難しいと、小物を中心に狙っていた。
初めての来店ということもあり、余計に手軽なおしゃれであるハンカチなどが売れ筋となったようである。
露店市場で仕入れた古着を染め直したり、ほつれを修復したり、ワンポイントの刺繍などを追加するなどの営みは、まだ時間もなく品揃えを用意することができていない。
なおさら小物が中心となっている。
「このハンカチとセットで、香水などの香りはいかがでしょうか?」
「香りでしたら、こちらのポプリの小箱もいかがでしょうか?香水、ポプリ、アロマをお気に召された場合、向かいの薬屋でもっと種類を用意しておりますので、そちらもご覧いただけましたら」
「あら、そうなの?薬屋って普段から行く場所ではないから知らなかったわ。まずはそのポプリというの?お花を乾燥させた感じの。おしゃれですしお手頃ですので頂きますわ」
「こちらの銀細工も落ち着いた感じで良いですわね」
金属のアクセサリーも、いかにも目立つ金細工よりも銀細工の方が好まれると推測したカミラの狙いは当たったようである。
ただ、残念ながら魔物の爪や牙を用いた細工物はあまり目を向ける人は居なかった感じである。
主に女性客を中心に、小さなおしゃれが売れ筋であった振り返りとなる。
「ユリとのコラボもいい感じだったわね。これはハーブティーなどもいけそうね」
「それぞれの店に置くというのも良いわね。うちにもポプリやハンカチを少し置くことにするわ」




