孤児院での指導3
薬草の水洗いとナイフによる茎の取り除きのテストに合格した子どもたちには、ジーモントが用意していた根菜の皮剥きも試してもらう。
さらに、シミリートとサンダーが事前に準備していた角兎の解体、そして皮から肉の削ぎ落としも体験して貰う。
「どうだい?自分たちが料理したご飯は美味しいかい?」
ジーモントは、その根菜を一緒に煮込んだ、角兎の肉のスープを振る舞って意見を聞く。
「私、料理をもっと覚えたい!」
「俺はやっぱり角兎を狩る方を頑張ろうかな」
「あら、私は薬を作れるようになりたいわ」
「あの肉を削いだ皮を加工するところも教えて欲しいわ」
「いや、このナイフがすごいよ。こんなのを作れるようになりたい」
色々な職業を想像させることができたと、孤児院の職員たちにも感謝されるし、自分たちの職業に憧れる旨の言葉を聞けた者はそれだけで嬉しい気持ちになる。
「何よ、みんなばかり。次回は私だって!」
カミラは子供でもできる爪や牙を使った細工を考えると言い出す。
「よし!ヨルク、今度はこれを作って!」
どうもドリルのような、細い穴を開けるもののようで、確かにそれならば紐を通せば簡易な飾りを作れる。配ったナイフを使えば、魔物素材の爪や牙に紋様を刻むことが出来るだろう。
「そうなると、砥石を配ってナイフの手入れも教えた方が良いかな。それはもう少し年上になってからが良いか」
なんだかんだと皆が孤児院の子どもたちに教えることが楽しそうな様子を見た、ユリアンネは頬が緩む。




