孤児の指導検討2
「ダニークたちは職業訓練をどうするつもり?孤児院ではなんて?」
翌日には早速孤児院に行き、イスクラディヤ国から避難するのを手伝った孤児のうち年長のダニーク、ミハイロフ、ザリーナに話をしているユリアンネたち。
「成人すると孤児院を出ることになることは念押しをされているけれど、今のこの国では孤児院から職業訓練の行き先を紹介できる状況では無いって」
「だから、不足している冒険者見習い、木級から始めるように言われているよ」
「私たち、セントヤールのときには狩った獲物は自分たちが食べるだけだったから、冒険者登録をしていなかったのよね」
3人がそれぞれ木級冒険者の証である木製のものを首からぶら下げていた。
「そうか。イゴー、ミーラ、イリーは幼いからまだだよな?」
「そうだな。でもそのうち必要になるだろうな」
「この孤児院の卒院生はほとんどが冒険者になっていて、院にいるうちから戦闘力があると認められたら兵士になって北方の防衛に行っているんだって」
「街の中で働くものはいるのか?」
「ほとんど居ないみたい。読み書き計算の覚えが良かった本当の一部、でも1人もいない年も普通にあるみたい」
「今更だけど、お前たち読み書き計算って?」
「できるわけがないだろう!ここに来て少し習い始めたところだよ。いや、ザナは少しできていたな」
「まぁ、ね。でも商家で雇って貰えるほどずば抜けたわけじゃないから」
ジーモントとユリアンネは顔を見合わせて頷く。
「どうだ、お前たち。俺たちの店で働いてみないか?店員でないときは、狩りを教えてやるぞ」
「何を言っているんだよ。冗談は。って、本気か?」
「そりゃ、そんな機会を貰えるならば!」
「本当なのね!?」
3人はかなりやる気を出してくるので、昼間は彼らを自分たちの店舗に呼ぶことを、孤児院の職員たちにちゃんと断っておく。




