ドラゴレシエ国のダンジョン再び
女悪魔ラウキアの姿を見た王女オリガはしばらく言葉がない。
「……。あの人型魔物ダンジョンの最奥は悪魔の封印でしたか……」
「はい。デメテル様の女神像に封印されていました」
「ここに居るということは、もうあのダンジョンを守る必要はないということですか?」
「はい。どのように王家に伝わっているか分かりませんが。大昔の戦争で敗戦国の魔法使いが召喚した悪魔を、勝利国が別途扱い方を知るまでの間として封印していたようです」
「何か危険なものが封印された女神像。手の届かない場所としてダンジョン最奥に安置はしてあるとだけ伝わっていました。ただ、戦争で人手不足となり、魔物の間引きが足らなくなった今は、そのダンジョンから魔物が溢れる魔物氾濫の方が現実的な懸念となっていました」
「それで、私たちを騙していくつもダンジョン踏破させたのでしょうけれど。ちょうど、その封印は解けかかっていたようで、我々が倒して使役することにしました」
「……。それを非難する理屈もありませんし、どうぞ皆様の力になるように上手く活用してください。我々では未来にわたって管理できると思いませんので」
「はい」
ラウキアも流石に12歳にも見えない幼い少女に何も言えないのか、ユリアンネの命令に従って素直に斧の中に戻っていく。
「前回、皆さんにこの国に来て貰ったので助かっていたのですね。魔物氾濫を回避できた部分だけでなく。悪魔に何かされても対抗できる勢力はこの近くにはおりませんので」
「ま、今は今ですよ。今は、ユリに使役されている悪魔ということになりますから」
カミラもオリガが可哀想に思えてそういう発言をする。
「そうですね。では、話を戻しましょう。やはり皆さんにはもっとたくさんのダンジョンを踏破して貰わないと。もちろんダンジョンコアや魔物素材は皆さんのもので結構ですので、食べられる肉は市場に流通させていただければ」
「あ、余計なことを言わなければ良かった!」
カミラが笑いながら、オリガの方を向いておどける。




