ゴーレムダンジョン3
ゴーレムばかりのダンジョン。
ウッドゴーレムは、材質が木でありドロテアも使用できる火魔法もかなり有効であったこと、そしてそもそも敵が弱かったので苦労しなかった。
マッドゴーレムは、泥という微妙な材質の敵であり、凍らせる、風で乾かす、火であぶるなど色々と試してみた。いずれも効果があったが、火であぶりつつ風で乾かすことで脆くさせる方法が有効であった。
そしてストーンゴーレムは、以前にも経験したようにかたくて通常の攻撃はほぼ効果がないのと、使用した武器が傷んでしまうので苦労した。
「まさか最後に、石よりもかたそうなアイアンゴーレムとは……」
「あれならば戦うよりも、すり抜けてダンジョンコアだけを奪いたくなるわね」
「私たちの武器ではとても歯が立ちそうに無いわ」
カミラも氷をまとうショートソードや≪穿孔≫の投擲用短剣を所持しているが、悪魔の依代でもないそれらでは後での修復も大変そうであるし、ゴーレムにダメージを与えられるか不安である。
ジーモントの炎をまとうショートソードやゾフィの≪斬撃≫のショートソードも同様である。
「俺たちの≪頑丈≫のカイトシールドやバックラーももつかな」
シミリートも不安になっている。
「仕方ないわね。≪炎槍≫の連発をするから、うまく回避しておいてね」
その言葉通り、直前に飲んだ魔力回復ポーション、そして魔力が順次回復する丹薬の力を借りながら、ユリアンネが王級火魔法をアイアンゴーレムの頭部と胸部を集中攻撃する。
修復できる武器を持つシミリートとヨルク、そしてサンダーもそれぞれの武器でゴーレムの足元などを攻撃することで、ユリアンネから気をそらさせる。




