ゴブリン退治2
「ユリ、実際の戦闘は俺に任せてくれたら良いから」
シミリートはユリアンネと2人で北に向かうとすぐにそう言ってくる。
「そうね、魔力ももったいないし、シルヴィスでの索敵に注力することにするわね」
シミリートが格好良いように言ったことを理解しつつ、単なる役割分担と解釈した言葉で返すユリアンネ。
実際に数体程度のゴブリンであると、今のシミリートならば怪我を負うことなく1人で倒してしまうと思える。
しかも戦馬というCランク魔物に乗っている2人ならば、なおさらゴブリンの集団程度は怖くない。
それよりも如何にはやく索敵し殲滅速度をあげるかが、住民の安全性に効いてくる。誰も口には出さないが、この状況は相談を受けた南東部だけでなくドラゴレシエの国全体と理解しているからである。
「シミ、右前に1分後くらいに数体。ゴブリンよ」
もうだいぶ慣れた感じで、戦馬ゼラに進むのを任せながら自身は目を閉じて使い魔のシルヴィスの視界でゴブリンを探している。
「任せておけ!」
そのまま進めば遭遇するはずなのに、自身の乗馬ライオに合図をして駆け出す。そのまま手にした槍でゴブリンを殲滅するのがシルヴィスの視界で見える。素材の回収も面倒と思ったのか死体をそのまま魔法の収納袋に放り込んでいるようである。
「ま、ギルドの人に丸投げする方が、時間の節約になるわね」
まだ戻ってくる途中のシミリートに聞こえないと分かった状態でつぶやくユリアンネ。
山の麓にたどり着くまで何度もゴブリンと遭遇というか、発見してシミリートが突撃することを繰り返した2人。
「今日は山の上まで行ってみようか」
シミリートの発言に否定する理由もないので、そのまま上を目指す。




