ゾリヴィヤ国3
「で、次の国は何て言ったっけ?」
「ドラゴレシエ国ね」
「なんか覚えにくい名前ばっかりだな」
「言葉は共通でも、個別の名前は違うんだよな。まぁ、ステルビア王国やビザリア神聖王国でも国ごとにそれなりに違ったよな」
「そうね。でも、そういえばこの北方諸国家群って、○○王国とかつかないのかしら」
「そうね。ここゾリヴィヤ国もそうね」
「王様が居ないのかな?」
「お、あんたら外国人か?見ねえ顔で変なことを言うな」
「そうだぞ。ここゾリヴィヤ国は100年続く王家が治める国なんだぞ!」
高い店だから逆に国家に近いところで利益を得ている人が来店している可能性が高いことや、自分たちの言葉が周りに聞こえていることの意識が少なかったことに改めて気づかされる。
「あ、申し訳ありません。旅をするのに通過する国のことを全く不勉強でして」
「まぁそれなら確かに仕方ないのもあるが、最低限くらいは情報を収集してから入国するのが旅人の心得だろう?」
「まったくもっておっしゃる通りです。いかがでしょう?今から不勉強な我々に教えて貰えないでしょうか。今お飲みのお酒、1本ボトルで差し上げますので」
「ん?そうか?そこまで言うなら、教えてやっても良いか」
自分たちのテーブルは追加の人を迎えられるほどの空きはなかったので、シミリートとサンダーだけが隣テーブルに移動して話を聞くことになる。
「シミって上手くやるわね」
「そうね。見直したわ」
カミラからささやかれたユリアンネも素直にうなずく。
周りに変な言葉が聞こえないように意識をしながら、小声で会話を続けた仲間たち。
シミリートたちが戻って来たところで宿に引き返すことにする。




