ゾリヴィヤ国2
「なんか微妙な違和感を感じないか?」
宿を確保した後、冒険者ギルドで聞いたビーフストロガノフで有名な店で料理が出てくるのを待っている間の会話である。
「いや、俺も思った。言葉が通じるには通じるのだけど、何かな」
「国が違うのだから仕方ないのだけど」
「いや、モンタール王国と隣のステルビア王国やビザリア神聖王国では感じなかっただろう?神聖王国が出身のテアはどうだ?」
「私も、向こうでは感じなかったような違和感がここではありますね」
ユリアンネは、前世記憶での関東と関西の違いのようなものかと思っている。食べ物なら、きつねうどんや豚まん・肉まんみたいな。ただ、あちらではそのことをテレビなどでよく話題にするので、違いがあること自体を皆が広く認識していた。
「見た目では中つ国やハンソク王国に居たときほど外国人と思われないだろうが、会話をするとすぐに気づかれるということだな」
「悪いことをするつもりはもちろん無いが、何かと目立つということは認識しておこうか」
「そうね。大きな街道を通るつもりだけど、どれほど外国人がいるのかわからないからね」
「一番の心配は、この北方諸国家群はあちこちで揉め事があるらしいから、そのスパイと勘違いされないようにしないとな」
「フィジみたいに裸にされるなんて勘弁!」
「流石にそれはよほど怪しいことをしない限り大丈夫だと思うけれど、気はつけような」
「そんな話より、ほら肉が来たぞ」
「肉、じゃなくて、ビーフストロガノフ、な」
「本当に酸っぱいな。でもこれはこれで美味いな」
「まぁそれなりに高級店に来ているのだから、ハズレではないはずだが」
「そういう言葉、今までは地元の人に分からなかったけれど、これからは気をつけなさいよ」
「あ。そうだな」




