ノムチへの街3
フィジの見つけてくれた焼肉屋でその料理を堪能している一行。
「じゃあ、明日はフィジの連れていってくれる魔道具屋とキムチなどのお土産を買うくらいかな」
「いよいよフィジとお別れね」
「あぁ、世話になったな。助かったよ」
「フィジのおかげで、ハンソク王国の言葉も少しは覚えられたしね」
「ちょっと。湿っぽくなるのは無しよ。せっかく他人のお金でこんな高いものを食べられるのだから」
フィジが照れ隠しを言うが、少し赤い顔になっているのはお酒のためだけではなさそうである。
「本当、こんな女が混ざってきてうまく行くか不安だったわ」
「あら。こんなはっきりいうカミラとうまくやっていけるか、私も不安だったわよ」
馬に二人乗りするのですっかり仲良くなった2人だが、確かに最初は微妙な雰囲気だった。
今ではそれを笑い話にして、皆で楽しく飲み食いをしているのである。
楽しく飲み過ぎたのか、少し千鳥足になっているカミラとフィジ。仕方ないという感じでジーモントとドロテアがそれぞれを介抱しながら宿に戻る。
「なんだかんだ寂しいのよね」
そのまま寝かしつけたカミラを横にして、ゾフィがユリアンネにつぶやく。
「そうよね。合わない性格なのかと思っていたけれど」
「ジーモントへのちょっかいを出す素振りをフィジがやめたからじゃない?」
「あ、そうかもね」
起きる気配がないカミラをのぞきこみながら笑う2人。
宿屋で朝食をとった後は、予定通り魔道具店とキムチなどの土産の店に向かう。
残念ながら魔道具は欲しいと思えるものがなかったが、戦馬に乗る金持ちそうな上客を実際に連れてきた地元民フィジの立場はちゃんと守られたようである。




