リザードマン退治3
背の高い草の湿原の中で、川からの投石攻撃を受けた一行。
「川に向かうぞ!」
「え?分かった!」
近づくほど的になりやすいが、川ならば草もなくなり視界が広がる期待もある。
戦馬が投石を避けるために左右に少しずつ動きながら走り出す。
「きゃっ!」
乗馬に慣れていないフィジが、飛んでいく石の音を真横で聞いたことも併せて悲鳴をあげるが、そのまま川辺まで飛び出す仲間達。
川は見た感じ、歩いて渡ることはできないほどの水深があり、実際に頭だけ出したリザードマンが水中に何体もいるようである。それが立ち泳ぎをしているのか、足が地面についているのかは分からない。
しかし、自分たちは馬体の大きな戦馬に騎乗しているので、そのまま川に飛び込む選択肢もある。
「いや、ちょっと待て」
実際に川に飛び込もうとしたジーモント達を牽制し、川辺もしくは少し浅いところで全員を停止させる。
「水中は奴らの得意領域。何があるか分からないから、まずはここから遠隔攻撃で様子を見よう」
「分かったわ」
シミリートに顔を見られたユリアンネが、何体かがまとまっていそうなところに王級火魔法≪炎槍≫を打ち込む。
何かを叫んだ気配のリザードマンが何体か、こちらに向かって来る。
「やっぱり水面から出ている顔だけでも焼かれたくないらしい」
「無茶をさせるなぁ。まぁ、これで戦いやすいか」
とは言うものの、馬上で戦える武器を持っているのは、近接武器でショートスピアのシミリートに限られる。
特に、ドワーフで背の低いヨルクはバトルアックスを振り回しても、敵にそれを当てることは難しい。




