裏街道2
「じゃあ、こっちだな。よし、行くぞ」
そのまま進むと港街セグンに向かうと思われる街道がある。しかし一行はそこから右手、セグンの北方を通る街道に折れ曲がる。
しばらくは平原のままでありそれほどの違いはないが、途中からは森になり見晴らしが良くない。
「こういう雰囲気、何か良くない気がするよな」
「シミ、そういうことを言うと……」
「みんな、この先の方で馬車が横向きになっているわよ」
弓を扱うからか遠目がきくゾフィが最初に気づく。
「魔物か盗賊に襲われているのか?周りに気をつけながら急ぐぞ」
今までは普通の常歩だったが、少し速めの速歩で進む。それ以上は木々に隠れている盗賊達がいた場合に自分たちも対処ができないからである。
近づいてみると、幌のある馬車が道路の進行方向に対して横になって塞いでいる。しかし馬も繋がれていないようであるし、乗り手も近くに見当たらない。
「これは、通行止めが目的なんだろうな。つまり!」
少し離れた場所で立ち止まり、そこから馬車を眺めていたのだが、やはり周りの木々から矢が飛んでくる。
「罠だったか。後退するぞ!」
「ちょっと!私は戦闘なんてできないからね!」
「誰もフィジにそんなこと期待していないから、黙って!」
Cランク魔物である戦馬のゼラ達はかしこいので、矢が飛んで来ても焦ることなくすぐに方向転換して、来た道を駈歩で走り出す。
「くそ!」
残念ながら来た道の方には、木々の影から飛び出して来た人物が10人ほど。
「潔く降伏すれば悪いようにはしないぞ」




