ハンソク王国の旅2
フィジの希望もあるが、風花の中つ国でそれなりに稼げて懐に余裕がある一行は、途中の街では少し高級な食事などを楽しみながら西への旅を続けている。
最初のキムチほど驚くものではないが、それなりに目新しい料理をフィジが紹介してくれることもあるのと、フィジの明るい性格のおかげでフィジに対する警戒は薄まっていく。
「ねぇ、フィジって本当に故郷に帰るだけなのかな」
「それが分からないのよね。つかみどころがないというか」
「あそこまで根が明るい性格って、身近にはいなかったからね」
「悪巧みをしているようには思えない感じですが、それも演技でないか分からないですよね」
女子部屋でカミラ、ゾフィ、ユリアンネ、ドロテアが話し合っている。
「結局、フィジは怪しいのだろうか?」
「俺には分からんな」
「そうだな、俺もよく分からん」
「正直、まだ怪しいと思っておいた方が良いのだろうとは思う。ただ、彼女がというよりこのご時世で知らぬ相手と一緒に行動するときの常識というか」
「そうだよなぁ……」
男子部屋でも、シミリート以外ではサンダーだけが留意するという程度でヨルクとジーモントは考えることを放棄した感じである。
「それよりも、早く焼肉とキムチに行くぞ!」
「ヨルクはすっかりハマってしまったようだな」
「そういうジモだって、店ごとに違うキムチの味付けをしっかりメモしながら研究しているじゃないか。唐辛子も仕入れていただろう?」
「ははは。一部の通の人に、病みつきになって貰うと、常連客になって貰えそうだからな」
「確かにトリアンでも見なかった特徴ある料理だから、繁盛するだろうな」




