未知の食べ物3
「まだ口の中がヒリヒリするわ」
「唐辛子は血行を促進したり発汗を促したりするから、体がポカポカもするわよね」
「流石はユリ。そうね。寒い時に食べるのは良さそうね」
「いいえ、一年中よ。夏は夏で、暑い時にしっかり汗をかくのも良いものよ」
フィジは、よほど皆にキムチを食べさせたのが良かったのか、宿に戻る道でも嬉しそうである。
「慣れてきたら、辛いだけでなく旨みもあったよな」
「そうなのよ。酸味、甘味、塩味など店や家庭によっても少しずつ味付けが違うから、それを楽しむのも良いわよ」
フィジがジーモントに接近するのがモヤモヤするカミラ。間に割って入るように歩きながら話を続ける。
「この国の人はみんなあの辛いのを食べるの?」
「ま、辛いのが苦手ならば量を控えないと、胃腸を痛める人もいるわね。特に子供には量を減らすわよ」
自分を子供扱いされたみたいで、ますます不機嫌になるカミラ。
「で、企みはこれだけか?」
「あら、どういうこと?」
「何かと考えていたみたいだから、な」
「変なことを言わないでよ。自国のおすすめ料理で驚かしたかっただけよ」
サンダーが指摘しても、本当にそれだけなのか分からない感じで答えるフィジ。
「明日は早く次の街に向かうわよ」
カミラが不機嫌に宣言する。
「ま、ハンソク王国らしいものを買うとしても、確かにこんな最初から買う必要は無いよな」
「じゃあ、ハンソク王国の最後、西のノムチでお金をたくさん使ってね」
「フィジもあっちの方に帰ると言っていたし、その方が嬉しいなら、まぁそれでも良いか」




