オーガ村の戦利品2
「お待たせしました。それぞれの鑑定が終わりましたので、その結果です」
少し時間が経ったところで、サンダーが火炎の魔道具と貨幣の箱を持って戻ってくる。
「こちら、やはり火属性中級魔法の≪火炎≫を飛ばす魔道具でした」
短い棒のようなものを手に取りながら説明するサンダー。
「ここにある魔石の魔力を用いて発動するので、魔法を使えない人でも扱えるようです。オーガ村の村長らしき奴も魔法を使えないのに、これを発動できていましたよね」
「へぇ、良いじゃない。魔石は交換可能なの?」
「はい、交換もできますし、魔力操作をできるユリアンネさんやドロテアさんならば充填ができると思います。最大3回の発動ができるだけ貯められるようで、今は残りを使い切った状態とのことです」
「ユリ、お願いできる?」
ユリアンネが渡された棒の端についている魔石に意識を向けて、魔力操作を行うと単なる無色透明になっていた石が赤紫に変わって行く。
「何となくこれ以上は無理みたい」
「ありがとう!ねぇ、これ、私が使うのでも良い?」
カミラの発言に、確かに短剣投擲くらいしか遠隔攻撃の手段がない彼女が良いだろうと皆が頷く。
「そしてこれらの貨幣は、やはり大昔から割と最近までの貨幣でした。しかし、この龍神様が刻まれた貨幣は貴重なものでして。これだけの量を一つの集落で持っておくというのは何かと問題になりそうです」
「で?」
「将軍様に献上するのが良いと判断されました。皆様でしたら、もしご希望でしたら少量だけならお持ち頂いても大丈夫ですが」
お互いに顔を見合わせるが、誰も要らないという感じである。
「やっぱり、今に使えるものが良いわ」
「でしたら、その分もこの度のお礼に、今の貨幣にてお渡しするようにしますね」




