オーガ村長宅3
村長らしき白髪のオーガにばかり注意が行き、まわり込まれたオーガ達から不意打ちを受けたユリアンネ、ドロテアとストーム。
特にストームは、サンダーの突撃の後の村長の隙を狙って、土魔法を発動するつもりで準備中であったので、気づいた時には逃げきれず、オーガの刀の攻撃を足に受けてしまう。
「ストームさん!」
横での気配に気づいたユリアンネだが、そちらをまともに見るほど自分に余力もない。それどころか、悲鳴をあげたドロテアが刀傷は受けないまでも、逃げるために転んだのが反対側で見えていた。
きちんと構える余力は自分にもないため、まずは接近戦となった場合の戦闘力に余裕がないドロテアのために、使い魔シルヴィスを突撃させる。
その上で、自身は後方、つまりシミリート達側に一歩下がって≪氷壁≫を発動しておく。
そのおかげで自分へのオーガの追撃の刀は防げたが、足に攻撃を受けて倒れたストームはますます危険な状態のようである。
慌てて、ストームの方のオーガに対して≪火槍≫を飛ばしておきながら、ドロテアに迫るオーガに対して≪炎槍≫を発動する。
森の中では延焼を懸念して避けていた自身の最大威力の魔法であるが、このオーガ村では大丈夫と判断するまでもなく身体が勝手に動いていた。
先ほどのシルヴィスによる突撃による怪我と≪炎槍≫、そしてドロテア自身も少し落ち着いたおかげでの≪炎壁≫の発動により、そちらのオーガを怯ませることに成功したようである。
「ユリ!」
後ろが気になったシミリートに対して、その隙をついた村長オーガが突きを放ちに来て、周りの3人がその村長に攻撃をすることで、何とか均衡が保たれている。




