オーガ村の攻略準備2
「テア!」
避難信号と思われる合図があった仲間達の方向に、使い魔シルヴィスを飛ばして、その視界で様子を確認しているユリアンネ。
オーガに囲まれた仲間達が見える。
ゾフィとドロテアを中心に、シミリート、ヨルク、スカイ、サンダーの4人が取り囲みながら、周りにいるオーガに対峙している。オーガの数は5〜6体に見えるが、男性陣は既に何人か怪我をしている気配である。
「ギアマ、魔石をあげるから助けに行って!」
目を瞑ったまま、手元にあった数個の魔石を取り出しながら、悪魔ギアマに指示をする。そしてヨルクに刀を振りかぶったオーガに対してシルヴィスを突撃させる。
そこで使い魔との視界の共有を終わらせ、オーガと戦っている仲間達の方に向けて走り出す。
「ユリ!一緒に行くわよ!」
カミラ達も準備をしていたようで、同じように山脈側に向けて走り出す。
しばらく走ると、自分の体力不足を改めて認識させられる。一番先頭を走るのはブラックであり、それに続いてストームとジーモント。今の自分は現場に到着するのが最後になると認識する。
ならば、と再び目をつむりシルヴィスとの視界を共有しようとするが、横を走っていたカミラが止めに入る。
「大丈夫だって。ここでユリが狼達に襲われる方が大変なんだから」
「そうね。間違えるところだったわ」
ここで足を止める方が全体への迷惑になると認識し、少しでも早く到着できるように足を動かすことに専念するユリアンネ。
剣戟の音が聞こえて、もつれそうな足を前に出して進む。息も絶え絶えに視界に仲間達とオーガを見つけると再びシルヴィスに、オーガへの突撃を命ずる。
そのことに意識を向けてしまったので、皆の場所に到着する手前で、木の根に足を取られ前向きに倒れてしまう。
「ユリ!」




