ミノタウロスダンジョン2
「この前のオークダンジョンより通路が大きめだね」
「オークよりミノタウロスの方が身体も大きくて、斧を振り回せるだけの空間が必要だからかな」
「ダンジョンってそんなところまで意識して作られるのか。やっぱり不思議なものだよな」
「私達の国でもダンジョンは不可思議なものとして理解するのは諦めることになっています」
「この風花の中つ国でもそうなんだ。私達の方でも、ダンジョンコアがある大きな魔物みたいな感じに考えられたりするけれど。だから、近くの魔素を集めて生まれるとか言われているわね」
考えても分からないことなんて、と割り切るシミリートを先頭に、いつもの盾役2人が先に進んで行く。今回もドロテアとサンダーは最後尾である。
「お、来たぞ。あいつらだな」
ジーモントの声の通り、首から下だけをみると肉付きの良い人間の男性のような魔物が2体、前方に現れる。首から上が2本の角が生えた牛そのものであり、バトルアックスをそれぞれが構えている。
「ここでも練習するか」
シミリートが言ったようにジーモントとの前衛2人は、まずは盾を構えただけで攻撃に参加せず、ヨルク、カミラ、ゾフィによるダガーやナイフの投擲を待つ。また、ユリアンネとドロテアによる土の精霊魔法も練習を行う。
「うーん、ちょっと危ないな」
それらの攻撃は敵に対してあまりダメージを与えられた感じではなく、逆にミノタウロスが振り下ろすバトルアックスは、シミリートとジーモントの盾にずっしりとした重みを感じさせている。
「日頃の攻撃も再開するぞ」
シミリートの合図で、シミリートとジーモントはそれぞれショートスピアとショートソードの攻撃も開始する。




