土精霊ペクトーン3
土精霊ペクトーンに精霊魔法に関することを色々と教わるユリアンネ。
「で、わしと契約するのじゃな?」
「はい、どうぞお願いします」
ペクトーンが≪念話≫で伝えてきた呪文は、悪魔ギアマと契約したときと同じであった。
「contractus」
「土精霊が魔法発動するのに必要な魔力の供給を行うか」
「行います」
「ではわしペクトーンとそなたユリアンネの契約の成立を宣言するのじゃ。以後、わしの名前を用いれば大体の土精霊は力を貸すであろう」
「はい、ありがとうございます!」
ユリアンネの契約の様子を見ていたドロテアも、続けてペクトーンと契約を行う。
「ユリさん、ドロテアさん、流石です!」
最後にもう一度魔力の奉納を求められたユリアンネがペクトーンに魔力を供給した後は、姿を消したペクトーンに皆で頭を下げて祠の前を立ち去る。その広間を出た後、それまで黙っていたフェザーの言葉である。
「精霊のこと、口伝では私達にも伝わっていました。それを土精霊ペクトーン様の口から直に伝えられるなんて」
「フェザーも、ペクトーン様の名前を使って近くにいる精霊の力を借りていたのね」
「はい。精霊と契約ができた者同士だけの秘密となっていました」
そう発言してから周りを見るフェザー。
「大丈夫よ、他の人に言えるほどちゃんと理解できていないし、言ったところで、ね」
カミラが答え、シミリート達もうなずいている。
「我らももちろん口外はしない」
ツキノハラの住民のサンダー達も宣言する。
「会話や契約ができない弱い精霊ですと、言葉が上手く伝えられないので、期待する発動効果を得られるようになるにはかなり練習が必要ですよ」
魔術のように決まった手順で行えば、というのではないと理解するユリアンネ。




