酋長への報告
用事は終わったので、洞窟を出て集落に帰る一行。
特に復路における洞窟内の魔物は、往路でかなり倒していたので苦労は無い。
酋長の館で、シャドウ達の父である酋長と幹部達を前に今回の報告を行う。
「ということは何か。もうあの洞窟を守る必要はないということか?護摩行も」
「あの洞窟から魔物が溢れないように間引く必要はあります。しかし悪魔の封印のために必要な護摩行などは不要になります」
「信じられぬ……我らの先祖が多くの犠牲を払って封印したと伝え聞くのに」
シャドウの依頼で、黒くなった短刀を取り出して皆に見せる。
「この短刀を握れば、その悪魔ギアマと≪念話≫ができます」
『もう好きにしてくれ』
ギアマも観念したようで、酋長や幹部達の間をまわされていく中で、それぞれに≪念話≫で語りかけているようである。
「何かに騙されているということは無いのだな?」
「はい、我らは実際に戦闘を行って来ましたので」
「確かに、ここまで大々的に騙す必要は無いか……となると、シャドウが連れて来た方々にはさらに恩ができたということだな」「あらためて感謝いたします」
酋長達が座布団から降りて頭を下げてくるので、シミリート達は戸惑いながら両手を振って不要である旨を返す。
「お礼はどのようにしたら良いのだろうか」
「彼らは技術交流が望みなので、そのように」
「その短刀の悪魔が通訳になってくれます。私がいない場所でも」
フェザーの言葉に理解はする酋長達。しかし、やはりそれだけではないようである。
「ストーム達はこの客人達の言葉を早く覚えて、命じている饗応役をこなすように」
「「はは」」




