中継島の賊3
翌日に明るくなってから、使い魔シルヴィスで偵察しながら賊の拠点に攻め込む“選ばれた盟友”と、船の護衛冒険者のアーロルフ達。
捕虜にした賊の言葉から留守番は数人しかいないと聞いていたが、嘘の可能性も疑って絶対安全な人数で来たのである。
結果としては事前情報の通りであったが、そこにあった物資を運ぶには人数が多い方が良かった。
そこに居た賊を縛り上げて、食料などの物資を含めて港まで引き返してきた一行。
「これからのこと、何か希望はあるか?」
アーロルフに質問されるが、風花の中つ国に到着すること以外の希望はよく分からない。
「まぁそうか。ちょっと船長達と相談してくる」
「待たせたな。いくつか選択肢がある。生き残っている賊は全員殺してしまい、あいつらの船も燃やしてしまう案。こいつは食料の減りも無いし、後腐れも無い。反対に生き残っている奴を連れて出航する案。この場合、それだけの食料も必要になるしもう一つの船に分散して運ぶことになるので、海でまた魔物に襲われたときに対処できるか危険になる。それ以外に、この島に賊を放り出すが、他の被害者を出さないために武器は取り上げて、船も燃やしておく案。これらの組み合わせも色々考えられる」
「なるほど。船長達の中ではどの案を選ぶことにしたんだ?」
衛兵である思考も働くが、ここで決定権を持っているのは船長であろうと考えてシミリートは質問をする。
「殺してしまい船を燃やす案だ……他の船乗り達を危険にさらす心配がない。ただ、今回の功労者はお前達だ。お前達の決断に従うことにした。犯罪奴隷として売れるし船もそれなりに高値で売れる。それらの所有権は実質的にお前達なので、他人の資産を勝手に殺したり燃やしたりすることができないからな」
「そんな……」




