中継島2
結局、誰も迎えに来ないまま船は停止位置まで進む。受け取り手が居ないが、係留の綱、舫を桟橋に投げ落とす乗員。
その乗員達がタラップをかけるのを待って、桟橋に降りていくユリアンネ達。
「まだ揺れている感じがするな」
「本当、かたい地面に降りたはずなのに」
地上に降りたのは良いが、どこに何があるのか分からない。それに船が着いたのに誰も出てこないのは何かあったのかもしれない。
「あまり遠くに行かないでくれよ。島民がどこに行ったのか、探索は別途するから」
「乗り降りが落ち着いたら、馬達も地上に降ろしても良い?」
「あぁ、もう少し待ってくれたらな」
船員達が空になった水樽などの荷下ろしをするのが終わるまで、港で座り込んで待つ。
「本当に人が居ないのかな」
「もしかして、トリアンが港を閉じていたせいでこの島に立ち寄る人達が居なくなって、大陸側に移住しちゃったとか」
「それだと食料の補充もできないじゃないか」
「ヨルクったら、住民の大変さより自分の食事なのね。まぁ島のほとんどは森だったみたいだから何か食べられる獣などがいるかもね」
「船員さん達が落ち着いた後、探索には同行させて貰うか、独自に探索に向かうか」
荷下ろしなどが終わったようで、船の補修をする者と探索する者に手分けすることになったらしい。近くの湧水のところに水を汲みに行く班もいるようである。
「じゃあ私達はゼラ達を連れて来るわね」
シャドウ達の乗馬であるホーと鷹、ユリアンネ、シミリート、ドロテアの乗馬のゼラ、ライオ、ペルルを船の中から連れ出してくる。
「馬が居ない俺達は、湧水の班と一緒に行ってくるよ。また後で情報交換しよう」
ジーモント達が分かれていく。
馬に乗ったユリアンネ達は、まずは船から見えていた砂浜に向けて移動する。




