クラーケンの来襲後3
巨大蛸を追い払い、その足を食べてゆっくりしていた昼。昨夜には戦闘もあったので睡眠不足だけでなく魔力回復の意味もありまどろんでいたユリアンネ達。
ドン!という激しい音と共に船が大きく揺れる。
「おい、またクラーケンか?」
「仕返し、か!?」
慌てて甲板に向かうユリアンネ達。
「タコ、では無いわね」
昨夜のように、吸盤が並んだ足が動いていることを想定していたが、それらしきものはない。
「あっちだ!」
吸盤がない足というよりは、巨大な蛇の尻尾のようなものが振りあげられているのが見える。
≪氷壁≫
散々この船の甲板に使用して来た氷の壁を発動して防ごうとしたが、衝撃までは防げず船が大きく揺れる。
「頭を出しているぞ!」
船員が指し示した方を見ると、鱗に覆われたまさに蛇をそのまま大きくしたものがいる。
「大海蛇だ。Bランクだが油断できないぞ」
船の専属護衛というだけあって相変わらず詳しいアーロルフ。
「で、どう倒せば良いんだ?」
「そこまでは知らん。戦ったことなんて無いからな」
詳しいと思った自分にもがっかりしながら、次の尻尾による攻撃を阻止するため、振りかざしているところへ≪炎槍≫を発動する。
動きの小さい海上に近い部分を狙ったので無事に当てられたが、ちぎることはできていない。昨夜のタコの足に比べて鱗があるだけ防御力が高いのかもしれない。
「お、潜って行ったぞ」
「逃げたのかな」
「警戒を緩めるな!」
先ほど居た右舷とは反対側、左舷に頭を出して大きな口を開けて噛みついてこようとするシーサーペント。




