乗客として乗船
ハイオークと1対1で苦労したヨルク達は魔道具である魔法の武器を、迷宮都市トリアンにいる間に調達して来た。
ヨルクは≪剛撃≫のバトルアックス、ジーモントは炎をまとうショートソード、カミラは≪穿孔≫の投擲用短剣、ゾフィは≪斬撃≫のショートソードである。
「ゾフィは無理に買わなくても良かったのに」
「草原みたいに、優位な遠距離ばかりに限らないからね」
「皆さん、武器も刷新されて銅級冒険者にも昇格されてうらやましいです」
「フェザーは精霊魔法も使えるのだからすぐに銅級に成れるわよ」
「兄が銅級ならば舐められなくて済んだので特に困りはしませんでしたが。同行してくださる皆さんの力量が認められて嬉しいです」
「ありがとうね」
「で、船の予約は済んでいますが、本当に客として、で良かったのですよね?」
「シャドウとフェザーが来るときも客だったんでしょう?下手に護衛依頼を引き受けて長い船旅を狭い部屋に押し込められるなんて嫌だったから」
「そうだよな。1ヶ月だよね?お金は最近余裕も出てきたし」
迷宮都市トリアンの東部、海に接している場所が港街であるが、そこに停まっていたそれなりに大きな船に乗り込んで行く一行。“選ばれた盟友”の7人と、シャドウとフェザーの兄妹である。そして戦馬4頭も、である。
「戦馬は、そこを伝って下に連れて行ってくれ」
人と同じように甲板から客室に行くのでは無いようで、貨物室の端の方に用意されたスペースに案内される。
「ゼラ、ライオ、ペルル。長い船旅になるけれどここで我慢してね。向こうに着いたら、またたくさん走らせてあげるからね」
従魔であり言うことを理解はしているようであるが、少し不安そうではある。
「たまに様子を見に来てあげた方が良いわね」




