王国軍の真相3
「なんとか草原の敵軍には見つからずにここまで来たが、この後はどうする?」
何班かに分かれて現状の43人全てがトリアンの街の北方、小山のさらに北の麓に集合できた王国騎士団員の面々。
「このまま小山を迂回するとトリアンの東側の海にたどり着きます。そちらの方から街中に侵入することは可能です。ただ、この金属鎧と騎乗のままでは捕まえてくれというのと同じですので」
「鎧を脱ぎ、馬を残して行くというのか……」
「魔術師団のように冒険者を雇っていれば斥候にもできたと思いますが」
「我々は誇り高い騎士団。そのような真似ができるか」
「は、そうですよね。従士でもいれば良かったのですが、ここにいるのは騎士だけですので……」
「なんだ、お前達は!止まれ!」
小山を巡回警備していた衛兵に見つかってしまった騎士団員達。
「一旦散会して、東方の海の近くで合流するぞ!」
「なんだと!この館の足元にモンタール王国の騎士団だと!?警備の者は何をしている!西方の軍勢は何をしていた!」
ストローデ国王を名乗るインガルズが激怒する。自分のすぐそばまで数十騎の敵兵の接近を許容してしまったのである。
西方の軍勢を減らすことはできずに、同等規模の1旅団3大隊の銀虎騎士団が北方にも配備されることになる。近衛である金虎騎士団の一部も巡回に加わることになるが、元々血筋だけで騎士団に加わった者が多いので、戦力に数えられるほどではない。
寄子騎士団は西方に注力していたのだが、さらに北方にも出兵させられることになる。
「エードルフ様、いかがいたしましょう?」
独立派の中心であるエードルフ・シャイデン男爵に確認する同じく独立派のクハルリヒ・ロイヒョー準男爵。
「“闇ギルド”の連中が減らされている中、これ以上の手勢を割くのは……。お前が適当に派兵することで対処しておけ」
「承知しました!」




