王国軍の真相
この数日、トリアンの西の草原に1,000人を超える部隊が集結しているが、特に戦闘らしいものは発生していない。
「どういうことなんだ?モンタール王国軍は何をしている?」
ストローデ国王を名乗るインガルズがエードルフ・シャイデン男爵に詰問する。
「は。調査結果ですが……」
シャイデンの報告内容は以下のとおり。
狼煙をあげたコルバックに確認に行った使者からは、数十騎のモンタール王国騎士団を確認したので狼煙で連絡したとのこと。弓矢で攻撃してみたがすぐに逃げ出したので、それ以降も探索してはいるのだが、それらしい存在は確認できていない。そのため、それ以上の数が居たのかも不明である。
コルバックとトリアンの間であるモンブロワには、それらしき者達が立ち寄った形跡はない。中立を宣言したモンブロワなので、モンタール王国側のみに利するように嘘をつくとは思えない。
「では、一体どこに消えたのだ、そのモンタール王国の騎士団は?」
「は、コルバックの者が見間違えた可能性もあります。ただ、念のためにまだしばらくは警戒を続けるべきかと」
「まったく。兵を集めただけ経費がかかっているというのに」
一方、モンブロワの街が含まれる森の東端。さらに東のトリアン方面を見て、トリアン軍が集結している様を確認している者達。
「ワイスブロット中隊長、この後はいかがいたしましょう?」
「……。逆にどうすれば良いか提案をしないか!」
「……。我々の戦力ではあの規模の軍隊を相手できませんし、当初目的のように潜入して情報収集するしか選択肢はないかと」
「そういうのが得意な者はいるのか?」
「……」
コルバックの街で発見された後は、モンブロワの街にも寄らず遠回りをしながらトリアンに接近して来ていた王国騎士団員達である。




