久しぶりのガラクタ市
「ユリばかり良いものを仕入れられて良いわね。私たちもガラクタ市にでも繰り出しましょうよ」
ジーモントの実家である宿屋“満月の宿木亭”の食堂で、魔導書を仕入れて来た経緯などを共有したときのカミラの発言である。
もちろん本心からではなく、ユリアンネの気持ちの回復状況を喜びながらのじゃれ付きであることは皆も認識している。
とは言うものの、それなりに本心も入っているのであろう。
「そうだな。月末で、ダンジョンから冒険者たちが出てくるタイミングだしな。昔ほど冒険者は居ないと言われているが、それでもそれなりだろう。久しぶりに行こうか」
「俺は、宿の手伝いで留守番にするよ」
「では私もお手伝いを」
「テアは良いよ。このトリアンの名物でもある、ダンジョン改変時の街のにぎわいを経験して来て」
「はい、ありがとうございます」
ジーモントがドロテアにやさしくするのが何となくモヤモヤするカミラ。
「ま、いつものことよね。今回はシミリートも衛兵のお仕事は無いのよね?シャドウとフェザーは行くのかしら?」
「もう経験していて、あの人混みはもういいって」
「じゃあ6人で行く?」
「魔術師団員のみなさんは?」
「存在だけ教えておいた方がびっくりしないと思うし、自由行動の方が楽しめるんじゃない?」
「前に比べて軍資金があるし、しっかり食べるぞ!」
「ヨルク、お母さんにバレないようにね。素材にできそうな中古の武器もちゃんと買って帰るのよ」
「そういうゾフィも、装飾品ばかりにならないようにな」
「はいはい、みんなしっかり楽しみましょうね」




