ユリアンネの後悔2
前世での記憶もあり、今世の同年代の仲間たちよりも色々と経験していたつもりのユリアンネ。
しかし前世でも、父方も母方も祖父母共に健康であり身近で親しい人の死に向き合う機会は無かった。命の軽い今世でも、である。
「オトマンさん……」
自身の寝言で目が覚めたとき、アマルダが同じベッドでまだ自分に抱きついているのに気づく。前世での年齢を踏まえると自分からは妹みたいに思えるときもあるが、アマルダからはきちんとユリアンネを妹扱いしてくれて、今回のように愛情をあらわしてくれる。
それなのに、自分は前世記憶を取り戻してからラルフやアマルダに対して距離感をおいてしまい、しっかり甘えることもしていなかった……
「ユリ!起きている?」
昨日よりは少し気持ちも落ち着き、着替えてから椅子に座り水を飲んでいたところへ大きな声が廊下から聞こえてくる。
「カミラ?」
「起きているのね、入るわよ」
返事も聞かずに飛び込んで来たのはカミラであり、ゾフィとヨルクも後ろに控えていた。この宿にいたジーモントとドロテアだけでなく、シミリートも来ていたようである。
「あの後、お母さんたちから聞いたの。オトマンさんが残念だったって」
「すぐに来ようとしたのだけど朝になってからと止められていて」
「みんなありがとう。でも、朝でも早すぎでしょ」
少し笑えるくらい気持ちの余裕が出たことに気づく。
そして、この仲間たちにも年上目線で付き合っていたと認識させられる。
「みんなごめんね」
「何を言っているの?大丈夫?」
「え、えぇ。ありがとうね」




