村の奪還作戦
「え?我々はあくまでも治療行為など後方支援ですよね?」
小隊長の部屋で言われたのは、ビザリア神聖王国の兵が占拠している村を奪還する作戦が決行されるということであり、その1隊に参加するように、ということであった。
冒険者たちを含めて、王都からの追加戦力も順次到着して来ている。その戦力を使い、村に留まっている敵兵を倒しに行くという。村は砦のような防御力があるわけでないので、それほどの戦闘になる見込みは無いという。
「先日の敵兵を殺さず全員を捕縛した皆さんの腕前を認められまして。日頃は騎士団の連中から魔術師団員はあまり当てにされることが無いのですが、皆さんと同行している守備隊の賞賛の声を聞いたようです」
「あ、それとあくまでも敵兵と戦闘するのは、同じ奪還隊の中でも戦闘班の仕事です。皆さんは戦闘後すぐに負傷した味方と村人を治療するためにその後ろをついて行く治療班、という整理になっています」
フェルバーの言葉に続けてニキアスが補足してくる。
仲間たちが仕方ないという顔をするのを確認した後、シミリートが頷くこと。
宿屋の中でも、男性陣3人と女性陣3人で2部屋を確保されているが、その男性陣の部屋に集まった“選ばれた盟友”の6人。
ユリアンネは消費した分を補うため、ポーション調合を片手間に行いながら会話に参加している。
「本当に安全なのかな?」
「まぁ村に残っている兵の数なんて大したことないだろうな」
「それと、なんで残っているのかな?」
「この前みたいに再び来るのなら、運び出し切れなかった食糧をとりに、かな。ずっと残っているならば、井戸からの水の確保かな」
「荷馬車で運び出すような隙をつけたら安全なんだろうけど、村人を人質に取られると面倒だろうなぁ」
「本当に後をついて行くだけで済むと良いのだけど……」




