再度の呼び出し
「おい、またかよ。そんなすぐってことは南方の戦況がそんなに悪いってことか?」
「いや、違ったんだ。今度はかなり内緒の話らしいから他に言うなよ」
シミリートが冒険者ギルドで言われた話を、6人がそろったところで話しだす。
「実は、このモンタール王国の北側にあるビザリア神聖王国が攻めて来たらしい」
「それって」
「あぁ、このタイミングってことは、南側の真モシノム大公国と示し合わせてなんだろうな。もともと仲が良くなかった大公国と違い、神聖王国とは中立的で不仲では無かったはずなんだが」
「それで、今度は北方への戦力募集を内密に、ということ?」
「そうだ。明日に、魔術師団のフェルバー中尉のところに再度行くことになっている」
既に北の国境近くの村は侵略を受けて占領されているとの情報もあるらしい。
ユリアンネはもやもやした気持ちであまり寝られない夜を過ごす。
「ようこそお越しくださいました。既にお聞き及びかと思いますが、かなり厳しい状況です」
フェルバーもニキアスも余裕がないようである。
「今日にも先発隊が出発します。このままでは防御体制が整っていない各街の陥落も時間の問題で、この王都にも到着する可能性まで議論されています。まだ狼煙で簡単なことしか分からないので最悪の場合に備えて準備をしているのです」
「そんな」
「騙し討ちのような神聖王国に無防備な国民を蹂躙されるわけには行かないのです。ご協力いただけないでしょうか?」
「戦争に直接参加するというのではなく、怪我をした村人や兵士の方々への治療など後方支援という形でもよろしいでしょうか?」
紛争地域などへ医師達が派遣されている前世記憶からの発想である。
シミリートが意図を理解して、自身が預かっているポーションのいくつかをテーブルの上に並べていく。
「これは!」




