ポルダ村の盗賊
「弓矢など遠隔攻撃ができる者を除いて10人。合計では13〜15人ほどかな」
「俺たち1人あたり2人をやっつければ良いなら楽勝じゃないか」
「いや、人間相手ってそんな簡単じゃ無いだろう」
馬は村に残して、村人に教えられた洞窟を探しに向かう8人。
このポルダ村の周りはほぼ森であり、洞窟に向かう道も途中からは街道ではなく獣道になる。ときどき蛇や狼程度の魔物には遭遇するが、8人の敵ではないので大きな音を立てないようにだけ気をつけている。
「あれみたいね」
村から徒歩で2時間ほど。少し木々が減った広場の向こう側が盛り上がった丘になり、そこに洞窟の入口と思われる穴があいている。そしてその前に見張りらしき男が2人立っていた。
「まぁ騎士なんて格好でもないし、薄汚れた感じが盗賊らしいわね」
「いやいや冒険者も人のことを言えないから」
「じゃあ確認するしかないか」
防御力がある装備のシミリートとジーモントが、皆と離れたところで森から姿を現す。
「あ、こんなところに人が!良かった。なぁ街や村はどっちか知らないか?」
「何を言ってやがる!こんなところまで来ておいて」
ジーモントの大根役者ぶりが原因か、見張りの男2人はそれぞれ手にしていた片手剣ブロードソードと片手斧ハチェットを振りかぶり向かってくる。
「念のために殺すなよ」
シミリートの声の通り、ユリアンネの≪衝撃波≫≪魔力矢≫に気を取られた男達は、シミリートの槍で武器を手から落とされたり、ジーモントの盾を前にした体当たりでふらつかされたりしている。
「敵襲だ!」
見張りが洞窟の中に向かって叫んでいる。
「色々と失敗したかな……」
「まぁ仕方ないでしょ」




