イニヒェンの村
干し肉などだけの寂しい昼食のあと、馬車を進めると何事もなく森の中の村、イニヒェンに到着する。
「ようこそいらっしゃいました。イニヒェンの村長でございます」
「見た感じ、オークの襲撃を受けた被害は無いようだが?」
「はい、まだ村の敷地には来ておりません」
「どういうことだ?」
「森の中に狩りに出た者たちがオークに遭遇し、怪我を負いながら何とか村まで逃げ帰って来たのです」
「俺たちが聞いた話とは違うようだが」
「さようでございますか?ま、その遭遇した者たちからお話をさせましょう。こちらへ」
先輩冒険者のエカード達に村人の対応は任せているが、どうも村長の対応の感じがおかしい。確かにシミリート達も冒険者ギルドでは、既に村の敷地にまでオークが襲来して来たことがあると聞いていた。
「これって」
「あぁ」
シミリート達はこっそりと話をしながら付いていった先では、確かに腕に包帯を巻いている男2人が居た。そして村長が話したように、狩りの最中にオーク数体と遭遇して怪我をしたと説明をされる。
「話はわかった。作戦会議をするから、そこの建物を貸してくれ」
集会所のような建物を冒険者10人で貸し切った上でエカードが発言をする。
「まぁ怪我人もいるようだが、それほどの被害ではなくて良かったと思おう。さて、これからのことだ」
オークと遭遇したという方向に対して偵察をすることが話し合われ、エカードが率いる“灼熱の冒険団”の6人が偵察に出ている間、村の防衛を“選ばれた盟友”の6人が行うことになった。




