黒いダガー3
王都の城壁の外のガラクタ市場で入手した黒い刀身のダガー。それに≪鑑定≫魔法をかけたところ、魔法の付与内容がわかる。
「≪吸血≫、刺さった相手から血を吸い続ける、そうです。ただ、何かまだ分からないことがある感じです」
「あら、聞いたことない内容ね。珍しいわね。それに≪鑑定≫で分からない魔法効果があるなんて。上級の≪高級鑑定≫のスクロールは扱っていないし」
「良いじゃないか、それ。相手に刺さったままどんどん弱らせることができるなんて、強敵相手の時に便利だし、解体時の血抜きの手間も減らせるよな」
「シミったら」
「まぁどうぞ前向きに。魔導書の在庫に≪鑑定≫関係は無かったようですけれど、次にこれはいかがですか?中級土魔法≪土壁≫です。目隠しや防御など色々と冒険において使い道がありそうかと」
「ありがとうございます!ぜひ修得の上で写本の制作でも貢献できるように頑張ります」
「王都にも少しは慣れた感じかしら。もしもずっと居るならば、借家よりも購入がおすすめですよ。今の家を買い取るのでも良いですし。ただ、その際には家賃に含まれている税金を自分で納める必要がありますけれどね」
「え?税金ですか?」
「あら、ご説明していなかったですか。住民から徴税するのに、宿屋や借家の大家が借主から貰ったお金の一部を納税する方法をとっているのですよ。確実ですからね。もしも住居や店舗を買取された際には自分で納税するのを忘れないようにしないと、捕まりますからね」
「ちなみに、おいくらほどでしょうか」
「そうですね、今の家賃が月に金貨5枚ならば、そのうち1枚が税金と思った方が良いかも」
「毎月1枚ですか……」
「はい、その税金のおかげでこの王都の治安維持や道路などの維持管理がされていますから」
確かに日頃の安全性・利便性の対価が必要と頭では理解するが、何かと税金が出てくることにうんざりしてしまう。




