市場のその後
ガラクタ市場で、ヨルクとユリアンネが買った雑多な武器は基本的にそのままでは再利用が難しかった。一部は研ぎ直せばマシにはなったが、通常店舗で店頭に出せるものではない。やはりほとんどは他の武器の素材にすることになり、ヨルクはそれらをユリアンネに借りた魔法の袋に入れて親戚の鍛冶設備を使用しに行っている。
ゾフィは染色剤とその壺を購入して来て、購入して来た古着のほつれを直した上で染め直したり、リボンなどのワンポイントを追加したり様々なことに挑戦している。
カミラは購入して来た金属製のアクセサリーを作り直すため、ジーモントの協力のもと台所の火を使って溶かし直している。ユリアンネに火魔法を頼むと調節が難しいらしく、調理用の台所のかまどは使いやすいらしい。
ジーモントは皆から食材代と合わせて料理の手間代も多少は貰っているが、それでもまともな収入源は無いままである。市場で屋台を出すことを考えだしているようである。
「私たちも苦労しているけれど、シミは大丈夫なの?生産活動をしていないけれど」
「俺?俺は槍の道場で訓練だからなぁ。あ、でも賭け試合をやるようになった」
「え?それって大丈夫なの?」
「あぁ、道場公認だぞ。お互いに金銭がかかると本気度合いが上がるから、良い訓練になるって」
「で?儲けているの?」
「いや、まだ通い出しただけの俺ではトントンだな。冒険者らしく、槍だけでなく片手剣も使って良いって言われているから、何とか半分は勝っている感じだな」
そして、ユリアンネは購入した薬を見ても、≪簡易鑑定≫では素材や製法も分からないため、それに関しては放置にしてある。
入手した特殊効果があることだけ分かっているダガーについては、≪洗浄≫魔法とヨルクの手入れのおかげで刀身を抜くことができるようにはなった。驚くことにその刀身は黒く、ヨルクと2人とも刀身には触れないようにそっと鞘にしまうのであった。




