王都の露店市場
「ねぇ、露店市場に行ってみない?」
「あぁ、俺も行きたい。ここでも露店ができるか見てみたい」
カミラの言葉にヨルクも乗ってくる。
迷宮都市トリアンでは、子供の頃からガラクタ市場に通い、自分たちも実家などで販売できないものを出店していた。
店舗を入手はできたが開店最初に失敗したく無い。しかし、生活費のためにも練習で作った物を売りたい。その悩みの結果が露店での販売である。
ここはまずは情報収集である、と冒険者ギルドに向かう。見慣れない若手がいないかを探すためにギルド内を徘徊している先輩冒険者のガルトとファンを捕まえる。
「もちろん情報料は払うから」
「内容によるな。まずは話を聞こう」
その結果、露店市場が実施されているのは、やはり神殿の空地であり、商売の女神メーコリウスの神殿では毎日実施されているとのこと。それと、城壁の外の掘立小屋のところ。後者はほぼ価値のないものばかりだが、たまに掘り出し物が見つかるという。王都ではこちらがガラクタ市場との名前で呼ばれるらしい。
ちなみに情報料は、2人にエール1杯ずつ、銅貨10枚となった。
「じゃあ、両方行ってみるか。まずは神殿側だな」
メーコリウス神殿では行商人っぽい者だけで無く、冒険者や住民らしい者たちも出店していた。場所は早い者勝ちだが、常連は大体同じところという暗黙の合意があり、初見出店者が集まっている場所もあるが、たまたま空いた場所に出店している初心者も居るらしい。どれだけ売れても全く売れなくても銅貨10枚を神殿に納めるのが出店のルールらしい。
6人は神官にそれらの情報を聞いた後は、メーコリウスに良い品に出会えるようにと祈った後に市場を巡る。混雑状況を踏まえると6人揃って見てまわれないため、見る観点、好みが大きく分かれる男女3人ずつになった。
「買い食いばかりするんじゃないわよ」
「分かっているよ」
ゾフィがヨルクに注意しているが、昼食もこれからでありある程度は自分達も食べるつもりである。




