出店の検討3
実家などへの手紙の件ではシャドウ達が拒否感を出してくるので、話題転換をゾフィがする。
「ところでみんな、王都でどうやって稼ごうか?ユリは、ポーションや写本で人並み以上に稼げるでしょ?スクロールを売る選択肢もあるし」
「そういうゾフィはスクロールの素材をユリに納品?私は実家の時はユリにガラスの薬瓶を買って貰っていたけれど、ここではそこまでの工房が無いしね」
「カミラは魔物素材での工芸品を売らないの?」
「そのつもりだけど、この付近の店舗の中では客層が合わない不安もあるのよね」
「その意味では、私の皮革製品や衣料品も不安ね……結局はユリの商材なら売れそうだけど」
「私は店舗にポーションなどを出して目をつけられるぐらいならば、クロリスさんやライマールさんに納品している方が良いかも。まだ王都に慣れていないのだし」
「ヨルクは親戚の鍛冶設備を使わせて貰ったものを売るのか?」
「いや、この斜め向かいの武器屋と店舗として勝負できると思わないし、ここで売るのは難しいな。逆に納品をさせて貰えるか相談する方が良いだろうな」
「それをいうと、俺も宿屋の息子だし、料理ぐらいしかできないから、隣の食堂と勝負することもできないし」
「俺なんて武器屋の息子だったけれど、そっちの見込みはなくて衛兵になったのだからな」
“選ばれた盟友”の6人が出店するものが難しいと議論している中で、シミリートが衛兵と言った時にシャドウが反応したことに気づく者は居なかった。
「シャドウたちも何か売れるものあるか?」
「いや、俺たちは特に」
「そうか。フェザーの薬も、この辺りで素材が入手できれば良かったのにな」
シミリートの普通の振りにも普通にシャドウ達が返答することで、手紙の話の時の変な空気感も流れて自然に戻っている。
結局、店舗兼住居にしてみたが、店舗に並べる商品が悩ましいメンバであった。
「じゃあしばらくは冒険者ギルドで依頼を受けて、金稼ぎをするか」
というシミリートのまとめで話は終わる。




