王都シャトニーでの伝手探し3
「あら皆さん、良く来ていただけましたね」
昨日に見てまわった第3区画に比べて1軒1軒が大きい第2区画の中でもかなり良い立地と思えるところにあったクロリス商会の店舗。
第3区画から第2区画に入るときの確認でもそうであったが、いかにも冒険者という風体の6人は店員に不審な目で見られていた。名刺メダルを見せると、あぁ会頭のいつもの、という感じで応接室に案内されたので、店員達もクロリスが名刺をそれなりに配布していることを知っているのだと思われる。
「どうですか、王都は?ある程度は見学できましたか?」
「はい、第3区画ばかりですが」
「今日はユリさんの調合した薬を納品頂けるとのこと。割り切って貰えたのですね。嬉しいです。早速拝見しても?」
旅の間はシミリートを窓口に薬の販売をすることで、ユリアンネがトラブルに巻き込まれないようにしていたのだが、クロリスには見抜かれていたので、ここでは直接ユリアンネが各商品をテーブルに並べていく。
「傷回復、魔力回復、解毒が中心ですか。それぞれ中級上位ですね。いずれも銀貨6枚でいかがですか?」
「え!?」
今までは、中級は銀貨5枚が冒険者ギルドでの販売額のため、銀貨4枚半で納品していた。
「うちでは上位、中位、低位にも価格差をきちんとつけますし、その鑑定済みという信用もありますので、うちの店舗では銀貨7枚で販売します。ユリさんの調合はもう高級の一歩手前ぐらいですから、いくらでも買い手はいますよ」
薬師を目指しているユリアンネとしては、その腕を目利き商人に認められることが嬉しい。
「あらあら顔が崩れそうですよ。では了承ということで?私がいない時でもいつでも納品できるようにこちらの札をお渡ししますね。ローブ姿のフードで顔を隠した女性、だけでは説明が難しいので」




