アルソットの街(+簡易地図)
トルトヴァの街から西に向かう途中にいくつかの村を経由したが、いずれもそれほど裕福そうではなかった。
クロリス一行のように規模の大きな商隊が通ることでお金を落としていくことを期待されていたが、クロリスとしても商売として購入するほど特色がある物は無かったので、宿屋に泊まりその村としては頑張った食事を頼むのが精一杯であった。それでも十分に喜ばれていたので、旅慣れておらず世間を知らない“選ばれた盟友”たちは色々と学ぶことになった。
そしてようやく到着したアルソットの街でも、クロリスが通行税を多く払っているようであったこと、街の規模が小さいこと等を改めて認識することになった。
この街でも買い食いしながら品不足であることを見、入国する際の山脈での岩千舎や今回の道中も含めて採取そして調合したポーションを高値で買い取って貰う等、自由行動時間に行っている。もちろん鍛冶屋、工芸屋、皮革屋、武器屋など、そして薬屋や書店なども見てまわるが、想像通りのレベル感であった。
「皆さん、このアルソットの街も大体はご覧になられましたかね。この街からは、また北上してモンタール王国に戻る道を進みます。このステルビア王国での街は最後になります」
夕食の際にクロリスが発表する。
「メイユ付近からはかなり離れたから、魔物はきっと大丈夫だろう。戻るのはルオルゾン領のままだが、東の端であったフスハレの街とはかなり離れた、西の端であるルードルフという街に向かう」
アントニウスが補足する。
元々トリアンからは王都シャトニーにはほぼ西に真っ直ぐであった。そこをメイユから南下して国境を超えたトルトヴァ、そこから西のアルソットに来て、また北上してルードルフに向かう。東から西へ真っ直ぐだった途中で凹の形に一部だけ南に迂回した形になることを説明してくれる。
クロリスが居ないところでさらに教えてくれたのだが、ステルビア王国の中でもう少し西に進んでから北上する経路もあるらしいが、税金面だけでなく、真モシノム大公国に近くなるのでクロリスとしては面倒ごとを回避したいとのことであった。
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大雑把な位置関係:
・王領 – ローニョレ領 – ルオルゾン領 – ストローデ領
・フスハレ – メイユ – コルバック – モンブロワ – トリアン
・王都シャトニー – – – – – ルードルフ – – フスハレ – メイユ
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| アンハン
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アルソット – – – – – トルトヴァ




