モンヴァルト山脈で移動再開
昨夜に上位ハイオーク達との戦闘もあり、野営を始めたのが遅かったこの巨大商隊は少し遅くまで休憩をしている。朝食も、昨夜に引き続き上位ハイオークの肉を消費している。
「さて、これからどうしますか?」
クロリス会頭がラインハートに問いかけている。
「もちろんこのまま進んで予定通りフスハレを目指す案もありますが、メイユに戻り情報を確認する案もあります。我々としては依頼主の当初希望通りフスハレを目指すことを優先したいと」
「そうですか。それはありがたいのですが、今の状況は過去にない異常事態ですよね。万が一の場合には、ルオルゾン領のフスハレの街よりもストローデ領のメイユの方が安全という考えもありますよね。もしセルヴ大森林から魔物が溢れた場合、メイユより東に逃げて魔の森から離れつつ、ダンジョンで鍛えられた冒険者がいるトリアンまで行く、そこから海に逃げるという案が」
「商人の方はそんな可能性のリスクまで考えるのですね。それはおっしゃる通りですが、ある程度のリスクを覚悟しないと儲けが無くなるということばかり気にしました」
「普通はそれで良いのですよ。今回は異常なので、最悪まで考えたいだけです。ただ、分かりました。もう少し西に進んでみましょうか。東の森と違って、山脈の西側の森は今まで通りかもしれませんしね」
「承知しました」
当初に分けた後発グループの取りまとめラインハートが、先発グループの取りまとめイエルに対して西に向かう話をしにいくと、先発グループの商人や冒険者達はそこまで深く考えずに西に向かうことに決めていたようである。
異常事態が続いているため、先発後発に分けることはせず合同で西に進んで数に頼ることになった。




