表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/44

ねむの木


 毎年花が咲くのを楽しみにしていた

 合歓の木

 まだ花の時季ではないけれど

 ふと思いたって眺めに行った

 長い石段を上り

 木があるはずの場所を見た


 景色は変わってゆく

 人は死ぬし

 街の店や

 家々も移り変わる

 人より長く生きられるはずの木も

 なくなってしまう


 夢の様に美しい花

 人に話す時にそう伝えた

 夏の花

 葉が繁っていた斜面には

 むき出しの土と

 ただ切り株だけが残っていた


 永遠に続くものはなく

 それは救いでもあるのだけれど

 産まれる前からあった

 死んだ後にも残ると思っていた

 今はもう遠い

 夏の夢

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ