混ざり合う
???視点です。
エメラルドグリーンの海。白い砂浜。青い空。
やはり今回も夢の中で私は溺れていた。
例の女性は、今日も陸に向かって走り始める。
何度見ても、走り出す瞬間に胸がキュッとなる。
体に差し障りがなければいいのだが。
彼女は走って走り尽くした後、出会った男性に土下座する。
「お姉さま!私のために土下座まで!」
心が痛む。私が溺れなければ、する必要はなかったんだ。
◆ ◇ ◆ ◇
王家の別荘で私は目覚める。
妙に不安にかられ、あまり寝た気はしない。
「おはよう、リシア。良く寝ていたね?」
エドワード様は目覚めるともう部屋にいた。こんな時間から見守ってくださるとは良い[キモい]方だ。
キモい?エドワード様が?どうして?
“好-で一緒--るの--した--さまならとも-く、好き--ないエ-ワー-が--に居-もキ--だけで-ょ”
確かに。部屋に入って良いとも言ってないしね。
“それが許-れるの-乙-ゲーの世-だけ!”
なるほどなぁ。そうかもしれないね。
ノイズと会話し始めた私。ただの変な奴かもしれないけど、ノイズは私にない視点の話をしてくれて楽しい。
「あら、エドワード様。胸ポケットが破れていますよ。」
「ん?ああ。どこかにひっかけたようだ。」
「それにしては鮮やかに切れていますね。」
“こ-切--は--さま-剣!さ--で-ね!”
よくわかるなあ。本当に好きなんだね。
ん?ノイズが?誰を好き?なんで?
◆ ◇ ◆ ◇
「明日はひさびさに外を歩いて見ないか?少しずつ外に出て行った方が良いかなと思ってね。」
「すっかり元気なのに外に出してくれなかったのはエドワード様じゃないですか。」
エドワード様は過保護な面があって困る。
--さまは過保護でも私を尊重してくれた。
あれ、また混線しているような。
“私--なた、少-ず-また混--ていっ--みた-。”
そうなのか。また私は帰ることになる?
“ご--な-い。次--う忘-ないから。”
うん。置いてかないで。




