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主人公は悪役令嬢と仲良くなりたい  作者: SST
10万pv記念 二部五章 愛してる
306/321

大晦日 その1

ごめんなさい、めちゃくちゃ忙しくて今になりました。


麗香視点。

時系列は前話の夜です。

「あの、お姉さま?そろそろ離して貰えません?」

「ダメー。」


横になり向かい合いお互いの顔を見つめ合うようにしていた私たち。

じっと隅々まで見ようと眺めていると、ちょくちょくリシアが照れて顔を横に背けようとするので、無理矢理顔をこちらに向けさせてはまた見つめ合う。

時々キスをしてはリシアの可愛さを説く。


「離して貰えないと年越しうどんの用意が出来ないんですが…」

「しなくてもいいぞ?」

「昼間っから何も食べてなくてさっきから腹を鳴らしてばかりの人が何を言いますか。」


リシアが拘束から逃れようと体を揺すって抵抗する。

これ以上言い合っても無駄なので、素直に手を離す。


「はぁ、でもあれってされる側はとても体力使うんですね…」

「おわかりいただけた?」

「いただけました。」


普段リシアが私が体力がないとぶーぶー言う分の意趣返しができた。


「別にお姉さまは出来上がるまで横になってて良いですよ?」

「離れたくないから手伝うー。」


私は立ち上がったリシアを追うように立ち上がってリシアに後ろから抱きつく。


「ええい、邪魔だから寝てろって意味なんですけど。」

「しーらない。」


ほっとけば何でもかんでもすべて私の為にしてしまうリシアだ。

横についてある程度手伝わないと、してもらってばかりになる。

とは言うものの、一番はくっついていたいだけなんだけども。


「うどんー。うどんー。」

「リシアは本当にうどんが好きだな?」

「普段あまり食べさせて貰えないのでねぇ?」

「逆、リシアが食べ過ぎなんだ。」


週7ペースで食べようとするのは常人ではない。

これでも一人の時のお昼ご飯はだいたいうどん食べてるはずなんだけどな。


「じゃあお姉さまはおネギ切ってくださいね。」

「ああ、任された。」


振り返って笑顔で見上げるその顔。

愛しいなと頬を撫でた。

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